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評者◆秋竜山
人か神かロボットか、の巻
No.3213 ・ 2015年07月04日




■神が人間を自分の姿に似せて創った。と、いうことになっている。が、ホントにそーだろうか。もしかすると、人間が神を自分の姿に似せて創ったのではないだろうか。と、思ったところで誰もそんなことをいわない。この大宇宙を何者が創ったのかというと、やっぱり神が創ったということになるだろう。まさか人間が創ったなどとありえない。SF小説を喜ぶのは、神と人間の関係が書かれていても、ちっとも面白くない。やっぱりUFOに乗った宇宙人が地球をせめてくるところが小説として面白い。その宇宙人を誰が創りだしたのかというと、神ということになるのか。いや、人間が創りだしたものかもしれない。でも、科学者はこの大宇宙のどこかに地球と同じような星がいくつもあるようなことをいう。宇宙人はUFOに乗って、神は雲に乗ってあらわれる。神が人間を自分の姿に似せて創ったということになっているが、人間が自分の姿に似せて創ったのに一番ハッキリしているのは、ロボットである。ロボットを創ったのは神でも宇宙人でもない。地球上の人間が創ったのだ。
 大井玄『呆けたカントに「理性」はあるか』(新潮新書、本体七〇〇円)では、神のことにふれている。
 〈これは、ユダヤ・キリスト教の「創世記」に思想的淵源があると指摘されています。神は、自分に似せて人を創り「産めよ、増えよ、地に満ちて地を従わせよ。海の魚、空の鳥、地の上を這う生き物をすべて支配せよ」と述べた。地球の歴史は四六億年ですが、聖書に基づくと一万年以内に神が世界を創造したことになります。〉(本書より)
 神の姿はどのようなものか。画でみると一番わかりよい。それには、漫画に描かれた神さまをみるとよいだろう。頭のてっぺんに輪を浮かせ背中に鳥の羽根のようなものをつけて、雲に乗って空をとびまわっている。宇宙人はUFOで遠い星からやってくる。人間だって負けてはいない。ロボットに自分達のできないことをやらせようとしている。ロボットの進化は今に人間にはついていけないほどになってしまうだろう。それが神の恐さより、宇宙人の恐さよりも現実感のある怖さである。〈「利己的な遺伝子」の著者リチャード・ドーキンスは、二〇〇八年のアメリカの調査会社ギャラップの調査結果を引用していますが、興味深いものです。(略)ギャラップ調査はこの調査を一九八二年から続けていますが、神がごく新しく世界を創造した「若人地球創造説」という説は一度として四〇%を切ったことがなく、そのうち二年は四七%に達しています。同じ二〇〇八年のビュー・リサーチ・センターの調査においても、「生命は時間が始まった時から今の姿で存在してきた」が四二%支持されています。ほぼ半数近くのアメリカ人は世界の創造について聖書の言説を文字通り信じていると言ってよいでしょう。〉(本書より)
 人間はロボットを開発していく以上、ロボットの発する声まで責任をもたなくてはなるまい。その声だが、ロボット自ら発する声というより人間の誰かが創り出した声として聞えてくるのである。悪いとはいわないが、人間的な声がいいか機械的なのがいいのか。アニメーションの声優的な声がいいのか……。






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