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評者◆森一郎
新たな思索の始まりへ――何かが始まるためには、何かが終わらなければならない
死を超えるもの――3・11以後の哲学の可能性
森一郎
No.3121 ・ 2013年08月03日




▼本書『死を超えるもの』(東京大学出版会)のあとがきは、ピンク・フロイドのかの名盤『原子心母』への言及から書き出される。哲学書としては異例のことではなかろうか。ハイデガーとアーレントの思考を主軸に据えて、原子力の問題を考察する論考を含む本書をめぐって、著者の森一郎氏に話をうかがった。(インタビュー日・6月19日、東京・神田神保町にて。聞き手・須藤巧〔本紙編集〕)


◆アカデミズムの現代的意味とは

 ――『死を超えるもの』は二部構成で、時系列的にはⅠ部とⅡ部の間に3・11の亀裂が走っています。しかし通読してすぐわかることは、森さんは3・11があったから原子力の問題を考え始めたわけではないということです。
森 何か大きな出来事があったから、今までまったく考えていなかったことを急に考え始めた、というのはあまり好きではありません。哲学とは、大事な問題にこだわり、それをずっと考え続けることだと思っています。もちろん3・11という出来事が大きなきっかけにはなっていますが、それ以前から考え続けてきたものが基本にあります。
 ――本書第3章は「建てること、住むこと、考えること――Q体への愛」となっています。「Q体」とは、森さんの勤務校である東京女子大学にあった「旧体育館(旧体)」のことですね。それ...







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